INDEX NOVEL

秘密のピーチパイとチェリーボンボン 〈 12 〉

※ 性描写があります。未成年の方はお読みにならないでください。

 一刻も早く帰りたかった僕は、道端で泰治の迎えを今か今かと待っていた。
 夕刻になっても一向に衰えない日差しの中で待つのは大変だからと、田島に引き止められたけど、逃げるように別荘の建物が見えなくなる所まで歩いた。
 怖かったんだ。だから、泰治の古い軽自動車が見えると我慢出来なくて、車の方へ駆け寄ってしまい泰治を慌てさせた。急停車した車の助手席に飛び乗ると、当然泰治に怒鳴られた。
「あぶねぇだろうが!」
「早く! 早く出してよっ!!」
「えっ、あ、ああ……」
 僕の剣幕に押された泰治はすぐに車を出してくれたけど、やっぱり変に思われたみたいで、30分も走ると途中で車を路肩に止めて問い詰められてしまった。
「マキ、何があった?」
「………」
 嘘を吐こうにも、秘密をバラすとの脅しはすごい威力があって、口を開くよりも先に震えが走ってしまって、どうにもならなかった。
「何かされたのか?」
 俯いて震えたまま黙っている僕に、泰治は極力優しく聞いてくれたけど、何と答えていいか分からなかった。迂闊に答えたら大変な事になりそうで、回らない頭を少しずつ廻らせていたのだけど、僕のトロイ頭の動きに痺れを切らした泰治が、僕の顎を掴んで真正面から見つめて来た。
「触られたのか? ああ?」
 答えなんか聞くより先に、『触られたんだろう?』と決めつけている怒りに燃える瞳で見つめられ、怖くて思わず頷いてしまった。
「どこだっ! どこを触られたっっ?」
「く、ち…」
「くちぃ?」
 触られたのはあそこだけど、まともにあそこを触られたなんて言ったら、僕が男だってバレた事を意味する訳だし、いくらトロイ僕でも、今この場では黙っていた方がいいように思えた。だから咄嗟に「キスされた…」と答えた。
 その途端、ぐいっと顔を引き寄せられて唇に噛み付かれた。いや、キスされたんだけど、ほとんど食べられるみたいに吸いつかれて、すごく痛かった。
 だけど、田島の味わい尽くすみたいな大人のキスよりも、余裕のない泰治の激しいキスの方が僕には好ましく思えて、泰治の首筋にしがみついてキスに応えると、徐々に泰治の怒気が修まって来た。
 泰治は唇を離すとおでことおでこをくっつけて、目を閉じたまま「他は?」と優しく聞いた。首を振ると、泰治は僕のうなじを撫でてから肩に手を回し、慰めるように擦りながら「怖かっただろ…」と囁いた。
 確かにすごい怖い思いをしたから、慰めてくれるのは嬉しかったんだけど、女の子扱いされているのにすごい違和感を感じて、不意に田島に『男でいい』と言われたのを思い出してしまった。
 田島とどうこうなりたいなんて、もちろん微塵(みじん)も思わないけれど、男に戻りたい僕にとっては、泰治と両想いになった今も、女の子扱いされるのは複雑な気分だ。
 居心地悪く感じて離れようと身じろいだけど、泰治は離してくれなかったから、仕方なく泰治が一発で言う事を聞いてくれる、とっておきの上目遣いで頼んだ。
「ねぇ、早く帰ろう?」
 甘い雰囲気に浸っている泰治には悪いけど、僕の方は何だか白けてしまったし、出来れば早くここから遠ざかりたかった。それに、嫌だけど、田島に言われた事をよくよく考えなきゃならない。上手く対処しないと、叔母さんたちにも迷惑がかかる事なんだから。
「……なあ、ちょっとドライブしねぇか?」
「ドライブぅ?」
 そんな気分じゃないよと咎めるような声を出すと、泰治は僕の体を離してくれたけど、まあ聞けよといった感じで僕の顔の前に手を挙げた。
「迎えに行く直前、おばさんに言われた事があってさ……」
「何を、言われたの?」
 予想はついたけど、聞いてみた。
「『マキは、子どもを生めない身体だから、結婚はあきらめてちょうだい。交際は自由だけど、田島さんは結婚が目的だろうから、はっきりお断りします。あなたもよく考えて頂戴ね』だってさ…」
 やっぱりだ…。事前に聞いていたけど、何度聞いても落ち込む台詞だ。
「交際が自由なら、続けさせてもらうって言って来たぜ。本当は『そんなの百も承知だ』って言ってやろうと思ったけど、お前に相談してからの方がいいと思ってさ……」
 そう言いながら泰治はシートベルトを閉め直し、「通り道だから、七滝の方まで行こうぜ」と行き先を告げて車を発車させた。
 泰治は僕の返事など聞く気はないのだろう。あきらめてシートに凭れ目を閉じた。
 泰治も、田島も、僕が男だって分かってて、その上で付き合いたいと言う。だけど、それがどういう事か二人とも分かっているのだろうか。
 そりゃ、田島はゲイだから分かってるだろうけど、泰治はいまいち分かってない気がする。もともと男が好きな訳じゃないし、どっちかって言うと女好きな方だろう。しかも巨乳の。
 自惚れる訳じゃないけど、泰治はやっと僕と両想いになれて浮かれてると思うんだ。だけど、そんなの今だけだ。だって、恋愛なんて感情は、すぐに冷めてしまうのだ。僕の両親のように。
 家を継ぐ筈だった母は、母子家庭で中学しか出ていない父と、駆け落ちまでして一緒になったのに、僕が家を出た時は家庭内別居状態だった。
 父は土建屋で働いてて、工事の場所は地方ばかりだから家にはほとんど帰って来ないし、母は自分の失敗を晴らそうと妹を生き甲斐にしていた。妹はどうも思ってないみたいだけど、僕からしたら母の偏愛は異常に思えた。
 僕が今まで恋愛だとか、他人(ひと)に対して興味を持てなかったのは、身体の事もあったけど、この両親を見ていたせいもある。人はすぐに飽きる生き物だから、ちょっと好きになったからって、その想いがずっと続くなんて思えない。まして、僕は男だ。飽きたら簡単に捨てられるだろう。男同士なんて、正式に結婚できる訳じゃないし、子どもだって作れないんだもの。
 冷めきった関係の両親が辛うじて離婚しないのは、僕たち子どもがいるからだ。子は鎹(かすがい)と言うけれど、その鎹たる子どもを生めない僕と一緒に居て、泰治はこの先、僕と何で繋がっていくと言うのだろう。
「はあぁ……」
 僕は自分で自分の考えに打ちひしがれた。
 男だから、僕が子どもを生めないのは当たり前だけど、その事を考える度、とても落ち込んでしまうのは、もしかしたら、僕自身が子どもを作れない身体かも知れないからだ。
 ちゃんとお医者さんで確かめた訳じゃないけど、自分の身体の状態をネットや図書館の資料で調べているうちに、その可能性が高い事を感じてた。そして昨日、泰治の、健全な男性の身体の機能を目の当たりにして、分かってしまった。きっと、僕に子どもは作れない。
 16歳を過ぎた頃から、気づいてたんだ。でも、気づかない振りをして、“ ちゃんとした男に戻る ” 事を支えにして来たけど、見た目が男になったからって、男としての機能がないんじゃ、もう男として終わってる。だからって、おっぱいがあるから女になれるかと言えば、それこそ “ フェイク ” としか言いようがないじゃないか……。
「マキ? どうした? 気分が悪いのか?」
「あっ……?」
 物思いに耽っていたから、車が止まった事にも気づかなかった。車窓から林が見える。ここは駐車場代わりにしている山道だろう。
「降りるの?」
「いや、泳ぐ訳じゃねぇし、暑いから中でいい」
 言われて、いつもは入れないクーラーが入っているのに気がついた。そう言えば、車に乗った時からずっと涼しかったのに、今まで全然気がつかなかった。どんだけテンパってたんだろうと心の中で自嘲した。
 泰治はシートベルトを外すと背伸びをした。身体が大きいから軽の運転席では辛いのだろう。深呼吸とも欠伸ともつかない息を吐くとぼそりと言った。
「おばさん、すぐに田島に電話するって言ってたけど、かけたんかな?」
「うん。僕がいる間にかかってきてた」
「アイツ、何つってた?」
「叔母さんには何て答えたか分からないけど、僕には…、あきらめないって言ってた」
 もっとややこしくなって、しかも、もっとこじれちゃったんだけど…と、心の中で付け加えた。
 泰治はちっ、と舌打ちすると頭をガシガシ掻きながら「……で、どうする?」と聞いた。
 それは僕が聞きたいよ。
「ねぇ、泰ちゃん……」
「ん?」
「当たり前の話だけど、叔母さんが言ったとおり、本当に子ども…出来ないんだよ。なのに、男の僕と付き合って、泰ちゃんはどうするつもりなの?」
 胸が痛かった。泰治が好きだと気づいたばかりなのに。いつまでも続くものではなくても、人を好きになる気持ちは止められないんだと、気づいたばかりなのに。
「どうって……」
「セックスフレンドって言うんだっけ…するだけの相手って。僕は、そんなのになる気はないよ」
 じゃあ、何ならいいのか、自分でもよく分からないんだけど。
「アホか……」
 泰治は呆れた顔をしてため息を吐き、前を向いたまましばらく考え込んでいたが、「あのな…」と言いながら僕の方へ向き直った。
「他では喋らないで欲しいんだけど、俺の従姉妹の法子(のりこ)って、覚えてるか?」
 いきなり何を言い出すのだろうと思いながらも頷いた。
 ノリちゃんは泰治の亡くなったお母さんのお姉さんの娘さんとかで、恭平さんと同じ年の従姉妹だ。確か今は結婚して東京にいるはず。僕は特に親しくなかったけど、夏休みや冬休みに座間ベーカリーでアルバイトをしていたから、何度が話した事はある。強面の座間ブラザーズの従姉妹とは思えないくらい、小柄で可愛い感じの人だ。
「法ちゃん、子ども生めないんだってさ。詳しい事は知らないけど、それで、旦那に離婚してくれって言ったらしい。だけど、旦那は『子どもが欲しくて結婚したんじゃない』って、今も一緒にいる。周りには色々と言われたらしいけど、二人で乗り越えてずっと仲いいままだぜ。俺も、その旦那と同じだよ」
「同じって、全然同じじゃないよ。男と女なら、それでいいかも知れないけど…」
「男と男だって一緒だろ。要は誰と家族になるかって事だろ?」
「家族…」
「付き合ってどうするってのはさ、俺は最終的に、お前と家族になりたいと思ってるぜ。まあ、そうなるまでに、色々と片付けなきゃならない問題はある訳で、それはお前の言う通り、男と男の方が時間はかかると思うけどよ。一個ずつ片付けてきゃ、そのうち何とかなるだろうぜ」
 泰治がそんな風に考えてたなんて思いもしなかったから、吃驚して穴が空きそうなほど泰治の顔を凝視した。
「何、変な顔してんだよ。俺と家族になんのは嫌なのかよ?」
「違うよ…でも、家族って、子どもがいないと家族って言わないんじゃ…」
「お前、俺の話聞いてなかったのかよ? じゃあ、法ちゃんちは家族じゃないのかよ? お前の叔母さんたちは?」
「夫婦、でしょ」
「夫婦だって家族だろう? 最小単位の。そんな名称なんか、どうでもいいんだよ! 俺が言いたいのは、気持ちで繋がってるのも、家族って事だよ」
「気持ち…」
「そうだ。一緒に生きて行こうって気持ちだよ。確かに、子どもが出来りゃ、血が繋がってもっと強固な関係になるのかもしんないけどな、血が繋がってても相手を思う気持ちがなきゃ、家族なんて簡単に壊れちまうんだよ。夫婦なら尚更だ。だから、もう男と女とか、男と男とか、関係ねぇんだよ。どんな関係だって、気持ちがなくちゃ意味がねぇんだよ」
 僕は下を向いて唇を噛んだ。
 分かってる。それは、本当は僕が一番分かってる。僕の家族は、僕にとってもう家族じゃない。別に、両親や妹が嫌いな訳じゃない。でも、今の僕の家族は、叔父さんと叔母さんだ。
 不意に泰治の手が伸びて来て僕のあごを掴むと、自分の方へ向けて覗き込んで来た。
「やっぱりお前は、俺に気持ちがないのか?」
 不安そうな泰治の問いに、僕はすぐに首を振った。
「そんな事ないよ。泰ちゃんは好きだよ。だけど…」
 僕は上手く言葉に出来なくて、もどかしくなって自分の履いてるキュロットスカートのボタンを外し、下着ごと膝まで下ろした。泰治は吃驚した顔であらわになった股間と僕の顔を交互に見た。
「おっぱいがなくって、ここだけ付いてる僕の事を、ちゃんと想像して! それでも、ずっと、ちゃんと、好きでい続けられるの?」
 男、男と何度口に出しても、泰治はおっぱいが付いてる僕しか見ていない。だけど、僕だってきっと、もっと年を取ったら男臭いただのオジサンになるはずだ。そうなった時の事を、きちんと想像して欲しかった。
 泰治はしばらく僕と無言で見つめ合ったあと、目を伏せたかと思ったら急に頭を下げた。えっ、と思った時には、泰治は僕のあそこを銜えていて、舌で舐り上げられた。
「ひゃっ! あっ、あ〜〜〜」
 初めて経験する腰が抜けてしまいそうな感覚に、悲鳴を上げながら泰治の頭を掴んで引き離そうとしたけど、余計に激しく吸引されてひとたまりもなく抵抗力を失った。
「やっ、やっ、たいっ、ちゃあぁ……」
 嫌だと口走りながら、本当は身悶えるくらい気持ち良くて堪らなかった。震えながら痺れるような快感の波をやり過ごすのに、泰治の髪を弄るけど短くて掴めやしない。人が必死で出ないように耐えているのに、出せとばかりに扱き上げられて、そのまま泰治の口内に放ってしまった。
 頭が真っ白になるって、怖い時か驚いた時にしかならないもんだと思ってたけど、エッチしててもなるんだって、初めて知った。
 身体に力が入らなくて、ぐったりしていると泰治が起き上がってドリンクホルダーから水のペットボトルを取り上げて、ごくごくと水を飲み込んでいた。
「……飲んじゃったの?」
 アレを飲んじゃったんだと恐る恐る聞くと、「ああ…。まずくはねぇけど、喉に引っかかるな」とリアルな返事が返って来て震え上がった。
「ぼ、僕は、出来ないよ!」
 泰治の馬並のあそこを思い出して、顎が外れるちゃうと、ぷるぷる首を振った。
「んなこたぁ言わねぇよ」と泰治は呆れたように言った。
「お前のここも、ちゃんと愛してやれるって証明だよ。お前、自分で自分の言った事、分かってんのか?」
 分かってるよと僕がコクコク無言で頷くと、泰治は僕の方へ身を乗り出してシートのレバーを引き、加重を加えて一気に押し倒した。仰向けに寝かされた状態の僕の上に泰治は股がって来ると、僕の着ているチェニックスカートとタンクトップの裾を掴んで胸の上まで引き上げた。
「ちょっと、泰ちゃん!」
 真っ昼間の車の中で半裸に剥かれてしまい、慌てて泰治の手を掴んで抵抗した。ここは車の往来が殆どない場所だけど、初めてデートした時に田島に覗き見されたのだから、今だって誰かが見てるかも知れない。
「汚れたら、帰った時に困るだろう」
「こ、ここでするの?」
「我慢できねぇ」
 切羽詰まった声を出しながら、泰治はカチカチになった股間を僕の膝に擦り付けた。もしかして、僕のをナニしながら、こんなになってしまったのかと息を飲んだ。
「誰も来ねぇよ…たぶん」
 急かすように服を引っ張り上げるから、思わず万歳するように腕を上げると、一気に脱がされてしまった。泰治は服を後ろのシートに放ると、僕の胸を両手で揉み出したから、途端に先っちょが尖ってしまう。
「河原でお前のここを見る前から、頭ん中でお前の裸を想像しながら散々っぱら抜いてたんだ。ずっと好きだったんだから、そんなの当たり前だろう? 妄想の中のお前には、当然こっちは付いてなかった」
 言いながら右手で萎れきった僕の股間を撫で始めたから、慌てて両方の手を取って止めさせた。
「でもよ…。もう俺の頭ん中じゃ、これが付いてるお前の身体しか想像できねぇんだよ」
「えっ?」
「俺には、どっちもあるのがお前なんだよ。だけど、お前が男って外見にこだわるなら、こっちを取ったって構わねぇよ」
 泰治は僕の右胸を揉みながら、親指で乳首を転がした。乳首から快感の電流がビリビリ股間に走るから、堪らずに身を捩った。男なのに、どうしてこんなに感じるんだろうと不思議で仕方ない。
「おっぱい、取っても、いいの?」
「まあ、あったら嬉しいっちゃ嬉しいけど、なくても平気だな」
 泰治は僕の股間から手を離すと自分のジーンズのチャックを下ろし、既に臨戦態勢のそれを引っぱり出した。それを見た僕は自分でも驚くほど身体が熱くなった。
 だって、惚れ惚れするんだ。大きくて、男らしくて…。泰治の大きな肩や厚い胸板を見ても、どきどきしてたけど、たぶん、女の子の身体を見るより興奮する。僕の理想の、逞しい身体。
「俺がしてぇって思うのは、お前が恥ずかしそうにしながら、俺の名前を呼ぶ時だからな…」
「泰ちゃん…」
「マキ…好きだぜ。男でも女でも、お前なら、どっちでもいいんだ」
 もう、駄目だ…。
 僕は堪らなくなって泰治に向かって腕を伸ばした。泰治は僕の望み通り、僕の身体を抱きしめてキスしてくれた。
 嬉しくて嬉しくて…。悲しかった。こんな素敵な男と想い合えたのに、好きでもない男のところへ行かなきゃならないかも知れない。
 顔中にしてくれる優しいキスに切なくなって、ぎゅっと泰治の背中を抱きしめると、泰治は僕の股間に寄り添わせたモノを緩く擦りつけた。
 僕が女なら、すぐに受け入れて気持ち良くしてあげられるのに…。今にも弾けそうな熱い塊が痛々しく思えて、僕は足を広げながら「いいよ…」と泰治の耳元に囁いた。
「男はお尻でするんでしょう? 泰ちゃんが嫌じゃなかったら、挿れて欲しい」
 田島にお初を奪われなくて本当に良かったと思いながら、泰治の腰に足を巻き付けた。
 泰治はぎょっとした顔をして動きを止めると、よっぽど驚いたのか間の抜けた顔で僕を見つめた。でも、すぐにいつもの怖い顔に戻って「すぐにはムリだ」と首を振った。
「お前に怪我させらんねぇ。道具もいるし…」
「道具って、すぐには用意出来ないの?」
「いや、家に…あるけどよ…」
「じゃあ、それ持って今晩僕の部屋に来て」
 オカマを掘られるなんて絶対嫌だと思っていたのに、早く泰治にあげなくちゃ…という強い思いに駆られて、今が駄目なら今夜にでもと必死になった。泰治は面食らった顔をしてたけど、少し赤くなりながら「分かった」と頷いた。

オマケは成人向ページです。ノーマルCPっぽい描写なので、OKな方のみどうぞ → GO

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