INDEX NOVEL

Bitter & Sweet Chocolate
3月14日 〜 White day 〜 (6)

※ 性描写があります。18歳未満の方はお読みにならないでください。

「落ち着いたか?」

 胸に凭れて長いこと泣き続ける拓朗の背中をとんとん叩きながら、慎吾は辛抱強く泣き止むのを待っていてくれた。
 拓朗は一生分泣いたのではないかと思うほど涙を流した。もともと泣き虫だけれど、自分でも呆れるほど後から後から流れ出た。その分、自分の内に溜まった鬱積も流れ出て行くようで、目は重くて痛かったけれど、気持ちは軽くなっていた。

「うん、ごめん…」

「そんなに泣くと、目が溶けてなくなるぞ。だから、もう泣くな…」

 慎吾は言いながら拓朗の瞼に優しく口づける。うん、と小さく返事をすると頭を撫でられた。

「お前がここのところ、ずっと沈んでたの、分かってた。
 お前、お袋の言った事、気にしてたんだろ」

 はっとして目を開ける。身動いで慎吾の顔を見ようとしたが、頭を撫でていた手でぐっと押さえられて動けなかった。

「お袋は、俺が女駄目なの知ってんだよ」

「えっ?」

 嘘…と胸の内で呟いた。驚きすぎて頭が上手く働かない。女、駄目って、駄目って?

「お前の事を触りたいと思った時点で、何となくそうかなって自覚して…。
 まあ、その手の雑誌とか、いろいろ買って読んだ訳さ。
 女親って侮れないよな。上手く隠してたつもりだったけど、全部バレてた。
 中学に入ってすぐくらいかな。『女の子駄目なの?』って訊かれて、さすがに焦ったけど、
 どうせそのうちバレるならと思って言っちまった。『逆立ちしても女とはできない』って。
 お袋は『そう』って言っただけだった。大したひとだよな。息子の俺でも感心したよ。
 ただ、本当に認めているのかよく分からなかったから、俺もあの言葉を聞いて初めて、
 俺のことは諦めてるんだなって分かったよ」

 それであんな事を言ったのかと納得したものの、桐子の望みを叶えてあげられないんだと思うと申し訳なかった。

「でも、孫の顔が見たいなんて、お前に言うのは筋違いだろ。ちょっと頭にきたな。
 部屋をチェンジする件も、帰ってからお前には手を出すなって釘を刺された。
 『タクちゃんは久住の家の大切な息子ってだけじゃなく、
  “ 私の ” の息子にもなるんだから』ってな」

 吐き出すような口調に慎吾の苛立ちを感じた。拓朗は心臓がドキドキした。慎吾と桐子との間でそんな遣り取りがあったとは夢にも思わなかった。

「何て答えたの」

「タクはもともと弟みたいなものだから、そんな気は起こらない。
 何なら念書でも書くかって言ってやったら、納得したみたいだ。
 本当に書かされたらヤバイと思ったけど、はったりが利いたみたいだな」

「嘘、ついたの…」

「だってよ、この期に及んで、約束しなかったらおじさんと結婚しねぇとまで言ったんだぜ。
 嘘つくしかねぇじゃねぇか。もうこの時点で、俺は立派な “ 人でなし ” だな」

「慎吾…」

 やっぱりいけない事なのだろうかと、悲痛な気持ちで名前を呼ぶと頬を掴んで上向かされた。慎吾の揺るぎない強い瞳が真っ直ぐに見下ろしていた。

「急かすつもりはなかったんだ。お前がちゃんと、お前のお袋さんの事を吹っ切れるまで、
 自分で自分の気持ちに向き合えるようになるまで、気長に待つつもりでいたんだ。
 部屋のチェンジだって、もっと先でも良かった。
 お袋に勘ぐられるような面倒は避けたかったしな。
 でも、焦ったんだ。バレンタインからこっち、田中はしつこいし、
 お前の方は国領のヤツがウロチョロしやがって。
 …それにやっぱり、お前に触りたかった…」

 台詞の最後はため息のように消えていった。慎吾はぐっと抱きしめる腕に力を込めて、拓朗の耳元で囁き続けた。

「タク…駄目か? 俺じゃ駄目か? ずっとお前だけ見てきた。
 お前が悩んでるのは分かってる。俺のせいだって事も分かってる。
 でも、俺にはお前が必要なんだ。
 おじさんにはちゃんと言う。お袋にも本当の事を話す。
 お前との事、二人に分かって貰えるまで頑張るから。
 お前を “ 人でなし ” にはしないから――」

 切々と訴える慎吾の言葉が胸を掴んで揺さぶった。壊れた涙腺からまたも涙が沁み出した。拓朗は慎吾の厚い胸板を強く抱き返して囁いた。

「慎吾、いいよ…」

「えっ?」

「いいよ、僕は。慎吾と一緒なら “ 人でなし ” でいい。それでいい…」

 それでいい。ひとりじゃない。慎吾と一緒なら、もう何も怖くない。

「タク…」

 愛しげに名を呼ばれ、大きな手でまた上向かされた。頬を撫でられたまま、暫く互いに見つめ合った。慎吾の唇がゆっくりと近づいてくる。待つように目を閉じると、ぐううっと、盛大にお腹の虫が鳴った。ぱっと目を開けて慎吾の顔を見ると、ばっちり目が合って弾けるように笑われた。

「腹減ってるのか?」

「うん…」

 鳴るだけならまだしも、お腹が疼く感覚まであって、恥ずかしいより切なくなった。慎吾はクスクス笑いながら「今、作ってやるよ。何が食いたい?」と拓朗の頭を撫でて訊く。

「オムライス」

「ハイ、ハイ、お子様ランチね」

 声を殺して何時までも笑い続ける慎吾に、ちょっとムッとたものの、また笑い合える事が嬉しくて微笑み返すと、ぐっと頭を引き寄せられておでこにチュッとキスされた。
 いつもの週末のように、慎吾と一緒に台所に立って夕食を作った。一緒にと言っても、拓朗は添え物の野菜を切って用意しただけだが、二人でこうして何事もなかったように穏やかな時間を過ごしていると、何でもない日常が掛替えのないものに思えてくるから不思議だった。
 お皿を用意してケチャップライスを盛りつけると、慎吾は手際よく玄人はだしのプレーンオムレツをのせてくれた。四畳半のこたつでテレビを見ながらふわふわの半熟卵を突っついていると、なぁ、と慎吾が口を開いた。

「お前、どこに行ってたんだ?」

「ん…。国領とゲームセンターとカラオケに行った…」

 拓朗は隠していた悪戯を告白するように俯きながら小さく呟いた。

「アイツ、煙草吸うのか?」

「ううん。吸わないよ。どうして?」

「お前の髪、煙草臭かった」

「あっ、カラオケの部屋が煙草臭かったんだよね…。
 週末だからかな。すごく混んでて、あんまり換気がされてなかったみたい…」

 慎吾はふーんと鼻で返事をしただけで、約束をすっぽかして国領と遊んでいた事を攻めたりはしなかった。それでも睨め付ける瞳が気に入らないと言っている。拓朗は話題を変えようと「慎吾は、田中と…」と言いかけて慌てて口を噤んだ。自分の謀の結末を聞き出すなんて墓穴を掘るようなものだ。

「ちゃんと、断った」

「えっ?」

「はっきり言った。好きなヤツがいるからつき合えないし、そうじゃなくても田中の事は、
 たとえ世界がひっくり返っても好きになれないって」

 慎吾は綺麗に食べ終えた皿を脇に避けてお茶を飲むと、何でもない事のように言った。拓朗はその物言いのキツさに、自分が拒絶されたように胸が痛くなった。

「田中、泣いてなかった?」

 黒い宝石のような瞳からぽろりと零れた田中の涙を思い出し、拓朗は沈んだ気持ちになった。

「アイツが泣くかよ。『絶対、振り向かせる』って捨て台詞吐いて帰って行ったぜ。
 お前の前では泣いて見せたのかも知れないが、それは、お前が優しくて絆され易いって
 分かってたからだろ。田中は俺に似てるんだよ。だから惹かれるのかも知れないけどな、
 アイツが女じゃなくたって、俺と似たヤツなんか御免だぜ。
 お前、あんなのと付き合った日にゃ、最後は罵り合いで終わりだな」

 田中は自分が分かってねぇよと呟いて、大きなため息をついた。そして拓朗をぎっと睨みつけると諭すように言った。

「お前も気をつけろよな」

 気をつけろって何を? 田中に? どうしてと、きょとんとしていると、「国領だよ…」と慎吾はムッとしながら言った。拓朗は益々分からないと首を傾げた。慎吾の言う意味の心配など何処にもない。だって国領は…。

「国領は、田中が好きなんだよ」

「はぁぁっ?」

 慎吾は素っ頓狂な声を上げると拓朗を凝視して、「お前、全然分かってねぇな…」と呟き両手で顔を覆った。

「これだから心配なんだよ…」

「えっ? 何でぇ?」

 拓朗は意味が分からず口を尖らした。心配、心配と言うけれど、だったら、どうしたら慎吾は安心できるというのか。

「じゃあ、どうしたら心配じゃなくなるの?」

「お前が “ 最後まで ” させてくれたら…」

 慎吾はこたつに肘を付いて手を組むとその上に顎を乗せ、窺うように拓朗を見ていたが、拓朗が息を呑むのを見るとフッと笑って、「なーんてな…」と茶化すようにつけ足した。

「いいよ…」

 拓朗の答えに今度は慎吾が息を呑む番だった。

「お前、意味分かってないだろ…」

「分かってるよ」

 本当の事を言えば、行為そのものはよく分からないのだけれど、自分が想像している事で大体合っているだろうし、何より、拓朗自身がして欲しいと思った。

「いいのかよ…」

 真剣に見つめる慎吾に、拓朗も真っ直ぐ見つめ返してコクリと頷いた。
 慎吾が帰ってくる前に感じた昂りの種火が、ずっと消えずに残っている。これまで怖くて逃げてきたその熱を、今ならきちんと受け止められる気がした。
 両親が帰宅してお休みの挨拶をした後、二人で風呂に入った。女とは違うからと、慎吾に後孔を洗われた時は、さすがに震えてしまったけれど、止めようとは思わなかった。ぞんざいに身体を拭いて、裸のまま布団に入ると慎吾に抱きついて全て任せた。
 やっぱり慎吾の身体を見て感じるものはないのだけれど、自分に優しく触れる慎吾の手が嬉しいと思うのと同時に、自分に対する愛情をひしひしと感じた。
 慎吾が好きなのだと素直に思った瞬間から、あれだけ自分を苛んだ罪悪感からも解放されていた。母も父も、桐子の顔も、もう浮かんではこなかった。
 慎吾の唇が触れる場所から熱が吹き込まれるように、身体中が熱くなって震えるほどに感じる。壁が薄いのは分かっていたから、必死に声を殺すけれど怺えきれない喘ぎ声が何度も口から溢れだした。慎吾にも拓朗の変化が伝わっているのだろう。愛撫の手はいつもより熱をおび余裕がなかった。
 後孔を解される感触には何とか堪える事ができた拓朗も、慎吾を迎え入れた時には我慢できずに泣き出した。今までの快感を凌駕する、圧倒的な痛みに息をするのもやっとだったが、拓朗を気遣って慎吾の動きが止まる度に、泣きながら「止めないで」と繰り返し慎吾を求めた。

「タク、タク、好きか? 俺のこと、好きか…」

 ゆるゆると気遣いながら腰を進める慎吾が、拓朗の頬を撫でながら囁いた。ゆっくりと瞼を開けた先に、不安そうな慎吾の顔が見えた。こんな顔は初めて見る。不意に、ずっと可哀相な思いをさせてきたのだと覚った。
 どんなに大人びていても、慎吾だって自分と同じ十七歳なのだ。人を好きになる不安だって、同じ筈だった。ずっとその強さに寄りかかって甘えてきたけれど、誰だって本当は答えが欲しい。

「…すき。好き。慎吾、大好き!」

 首筋にしがみついて、心を込めて囁いた。

「ああ、俺も…。お前が好きだ。お前だけだ…」

 そう言うと、必死で我慢していたらしい腰の動きが速くなった。同時に拓朗の萎えかけていた中心を手のひらに包み込んで扱き出した。拓朗は慌てて自分の口を片手で押さえたが、激しくなる律動にあまり意味がある行為ではなかった。
 やがて、余計な気遣いもできなくなるほど高められて、殆ど同時に絶頂を迎えた後、ふっつりと意識がなくなった。
 気がつくと、辺りはすっかり明るくて、習慣的に起き出そうとするけれど、身体が痛くて動けない。おまけにお尻に何かが入ったままのような感覚があってムズムズする。我慢できないほど痛くはないのだが、どうにも気持ち悪くて身震いすると、ぐっとお尻を掴まれた。

「ひゃぁっ!」

 慌てて振り向くと慎吾がニヤニヤ笑っている。そのままあわいに指を入れて窄まりを撫でてくる。拓朗は飛び上がって慎吾の腕を押さえた。

「嫌だ! 出ちゃうよ!」

「いいぞ、別に。何度出しても」

「ばかっ! そっちじゃないよ、もうっ!」

 目一杯怒鳴って、クスクス笑う慎吾を尻目に布団から転がり出ると、膝行りながらトイレに行った。寝ている間にスウェットの上だけ着せてくれたらしく、寒くはなかったが足先は冷たくなっていた。もうすぐ春休みだが、今年はいつもより春の足どりが遅いように感じた。
 急いで布団に潜り込むと冷たい足先を慎吾の足に擦りつけた。「うぉっ」と慎吾が声を上げたので、してやったりとケラケラと声を上げて笑うと、肩を抱かれて引き寄せられた。チュッと頬にキスされて頬擦りされる。疎らに生えた髭にチリチリと擦られて痛かった。

「なぁ、来週、映画に行かないか?」

 頬に何度もキスを繰り返しながら慎吾が囁やいた。拓朗がすっぽかしてしまったデートを、本当に楽しみにしていてくれたんだなと思うと、つくづく可哀相な事をしてしまったと反省した。

「いいよ…」 

 ぎゅっと首にしがみついて自分から唇にキスを返すと、唇を割って舌が入ってきた。まだディープ・キスに慣れない拓朗は上手く息ができずに身動いだ。その時、ふっと頭に過ぎるものがあった。

「んあっ!」

 慎吾の口の中で大声を上げると、ぱっと唇が離れていった。

「なんだよっ」

「ごめ、ん…。来週、国領と約束しちゃった…」

 途端に眉間に皺を寄せてムッとする慎吾に、もにょもにょとカラオケでの一件を説明すると、更に慎吾の機嫌が悪くなった。

「ごめん…」

 拓朗が小さくなって謝ると、慎吾はため息をついて「いいよ。行っても」と言った。「えっ?」と驚いて慎吾の顔を見ると、真摯な瞳が見下ろしていた。

「今まで、お前を誰にも取られたくなくて、お前が人と係わろうとしないのを、
 俺はただ、黙って見てた。けど、本当はそれじゃいけないと、ずっと思ってた。
 お前はもっとちゃんと人と付き合うべきだった。そうすれば、もっと視野が広がって、
 お袋さんの事をもっと早くに吹っ切れたのかも知れない…」

 もっと早く大人になれたのかも知れないなと慎吾は言ったが、それはどうだろうと拓朗は思った。
 確かに、今の自分は少しだけ母の気持ちが分かる気がしたが、それで全部が許せるかと言えば、少し違うような気がした。
 国領や田中など他人とほんの少し係わった事で拓朗が何を思ったかと言えば、自分と全く違う考え方の人が一杯いるんだなと認識した事ぐらいだ。大人になるには、もっともっと時間が掛かるような気がした。

「じゃあ、国領と遊びに行ってもいの?」

 お伺いを立てるように拓朗が小首を傾げると、慎吾は苦虫を噛みつぶしたような顔で、「二人っきりにはなるなよ」と言った。
 はて、と拓朗は頭を捻った。どうやったらカラオケボックスの中で、二人っきりにならないようにいられるのだろう。う〜んと暫し唸った後、ふと思いついた事を口にした。

「だったら、慎吾も一緒にきたら?」

 自分ではそれが一番いいアイデアだと思った。慎吾は面食らったような顔をして拓朗を見ていたが、フッと意地の悪い笑みを浮かべると、そうだな、と頷いた。

 月曜日の朝、拓朗は国領に会うと開口一番、「週末の約束の事だけど、カラオケ楽しかったから、他の人も誘っちゃった」とニコニコしながら言った。国領は天を仰いで「そんなぁぁ〜」と悲痛な声を上げた。

「だって、すっごく、すっごく国領の歌、上手かったんだもん。
 コーラスだけなんて勿体ないよ。他の人にも聞かせたいじゃない?」

 慎吾に指示された通り、小首を傾げて擦り寄るように熱心にそう褒めちぎると、たちまち国領は目尻を下げて、「そうかなぁ」といつものデレッとした笑顔を浮かべた。拓朗はちょっとだけ良心が痛んだが、一緒に行くんだから約束は守れてるよね、と自分に言い訳した。
 そうしてその週の金曜日、池袋のカラオケ店でB組対C組のクラス対抗カラオケ大会が開かれた。
 拓郎が月曜日に声をかけたのは、同じクラスの割と親しくしている男子数人だけだったのに、蓋を開けてみれば拓朗のクラスのC組の殆どと、B組の慎吾の取り巻きと田中を中心にした女子のグループに、軽音楽部の連中まで加わった大所帯になっていた。店で一番大きな部屋を借りたのに、それでも空気が薄くなるんじゃないかと心配になるくらい、若い熱気でムンムンしていた。
 あまりの大人数に、国領のワンマンショーの話は誰の頭からも抜け落ちていて、じっとりと恨めしげな目で見つめる国領に、拓朗は精一杯の笑顔を向けて胸の中で詫びを入れた。
 だって、それどころじゃないのだ。田中は慎吾を全然あきらめていないようで、衆人環視の中でも熱い秋波を送ってはばからないし、自分の気持ちに気づいた拓朗にしてみたら、いくら身も心も恋人同士になったとはいえ、気が気じゃなくて落ち着かない。
 そりゃ、まぁ、こんな大騒ぎに加わるのは初めてだから、楽しいと言えば楽しいのだけど。

「ねぇ〜タクちゃん、次、俺とデュエットしてよ〜」

「岩澤くん! 尾崎豊、歌って〜」

 両隣からステレオのように声が掛かるのを、隣に座っている慎吾はコーラを飲みながら悠然と聞き流している。拓朗はそんな慎吾をちょっとだけ恨めしく思った。

 『大人になるって、やっぱりちょっと大変かも…』

 拓朗は小さな小さなため息をついて、甘いキスチョコを口の中で噛みしめた。

 (了)


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